ブログ13 【書き下ろし】 「♪一年生になったら」ならぬ「定年になったら」 人工関節の手術を受けて人の温かさを知る(2026年8月期)

書き下ろし
タイトルカット 三保の松原と富士山(三保の松原は静岡市清水区です)

前週ブログ(ブログ10)で、「私が定年退職して真っ先にやったこと、それは体のケア」と書きました。移住も仕事も旅行も、何をやるにも健康第一。故アントニオ猪木さんの「元気があれば何でもできる!」は、まさに金言ですね。

最近旅立たれた著名人、直木賞作家の東野圭吾さんは私より4歳下。昨年1月、鬼籍に入られた経済アナリストの森永卓郎さんは3歳下です。古希ともなれば、「生きてるだけで丸儲まるもうけ」(by明石家さんまさん)なんです。


企業などに勤めていると、年1回の定期検診があります。フリーでも国民健康保険に加入していれば、特定健診を受けられます。

私は現役の記者や編集委員時代、健診結果を熱心に見ることなくほぼスルーでした。


そんな中、定年退職で現実になった「毎日が日曜日」(前回ブログご覧ください)。私は真っ先にやりたいことがありました。それが体のケア、具体的にはひざ関節の手術です。

「Difficult to Cure」

私は退職する2~3年前から、日常的に左膝の痛みに悩まされるようになりました。最も違和感を感じたのは歩行時です。

以前は東京・霞ケ関の国土交通省から六本木ぐらいまで、自分の足で軽く行けたのですが(歩行距離約3.6㎞)、発症後は交差点を青信号のうちに渡るのもやっと。長距離を歩くのは絶望的になりました。

さすがにこれはヤバいと思い、退職およそ1年前に自宅近くの総合病院の整形外科を受診したら、結果は「Difficult to Cureディフィカルト・トゥ・キュア」。

おっと、突然の音楽ネタで申しわけありません。というか、これが音楽ネタと分かった方は相当な音楽通です。Difficult to Cureはイギリスのハードロックバンド「レインボー」が1981年に発表した楽曲で(アルバムも同名)、邦題は「治療不可」でした。

無為に長いフリでしたが、診断結果つまりは「治療できない」。整形の先生からは、「本格的に直すには手術しかない」と言われました。病名は「変形性膝関節症」。学会推計では自覚症状のある人1000万人、予備軍も含めると2500万~3000万人、日本人にとって最もポピュラーな現代病の一つです。


2019年7月末に定年退職した私は。2カ月の準備期間を挟んで、10月早々に人工関節置換手術(左膝のみ)を受けたのです。


ヘルプマークにヘルプされる

ヘルプマークは2012年に東京都が考案・作成。2017年にはJIS規格に登録され全国共通になりました。東京都は2025年、7月20日を「ヘルプマークの日」に制定しています


当初、2時間ぐらいと聞かされていた手術は実際は倍の4時間以上もかかり(本人は麻酔で意識はありませんが)、当初の診断より相当悪化していたようです。


手術から7年近く経過した今振り返ると、私は完全な準備不足でした。手術を受ければ、発症前に戻れると安易に考えていました。しかし、そう簡単にはいきません。


術後、日常的な痛みはなくなり、この点は非常に良かったと思います。しかし、どうしても膝に負担が掛かります。完全な健康状態に戻るのは難しく、行動に制約を受けます。


人工関節の人は、外見上は健常者と変わりません。しかし、電車やバスでの移動で長時間の立席は難しく、私は外出の際はつえを持ち、カバンにヘルプマークを付けています。


街で見掛けた方もいらっしゃるでしょうが、ヘルプマークは手のひらサイズの樹脂板で、赤字に十字とハートマークを白抜き。市役所の障害福祉課で無料でもらえました。


電車などで席を譲ってもらうと、私は必ず「膝が人工関節なので」と一言お礼するようにしています。


移住先の病院への紹介状、お忘れなく


術後の経過も少々。手術後には2カ月以上の入院と、毎日3時間のリハビリが待っていました。

私は手術前、「65歳で比較的健康なので、長くても入院は3週間程度」と考えていました。


しかし、甘かった。手術を受けた左膝はなかなか直線状に延びず、今もやや曲がったままです。「後悔先に立たず」とは言い得て妙。やはり、早めに手術を受けた方が良かったと思います。

リハビリで必ずお世話になるのが理学療法士の先生です。いわば〝動作の専門職〟。私が入院した病院の場合、担当療法士の先生が1人付き、退院後もサポートしていただきます。本格化する高齢化社会を迎え、社会に必要とされる職業といえるでしょう


退院後の私はすっかり〝病院マニア(!)〟。現在、定期受診するのは整形外科(半年に1回の定期検診)のほか、眼科と泌尿器科です。


眼科は会社の定期検診で引っ掛かっていた眼圧異常で、「緑内障」と診断されます。両親も緑内障、白内障だったので、やがて私も手術が必要になるでしょう。


泌尿器科は、こちらも高齢者に多い「前立腺肥大」。毎日夕食後に内服薬を飲みます。


「移住と健康」でネット検索すると、「移住先で規則正しい生活を取り戻し健康回復」の体験談がヒットしたりします。


移住で健康になれればまさに「日々是好日」ですが、たとえ症状はよくならなくても、環境が変われば病気とともに日々を生きる意欲が生まれます。

古来、健康が何より大切ということを言い表す四文字熟語に「無病息災」があります。しかし、最近代わって言われるようになったのが「一病息災」。

一つくらい持病のある方が健康に気を配るので長生きできるという意で、それにならえば私は「三病息災(!?)」。整形、眼科、泌尿器科の3科のほか、もう1科、最近は加齢性難聴で耳鼻科にも通院しようか迷っているところです。

いずれにしても移住を考える方は、現在通院する病院で、転居先の病院に提出する「診療情報提供書(紹介状)」の発行依頼をお忘れなく。

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