ブログ9 【書き下ろし】 シリーズ「乗ったで降りたで静岡清水線」 新静岡駅 その2(2026年7月記)

書き下ろし
タイトルカット 三保の松原と富士山(三保の松原は静岡市清水区です)

静岡清水線の全駅ルポ、新静岡駅2回目は駅ビル「新静岡セノバ」をぐるり一周するところから始めましょう。

駅の大体の位置関係、新静岡は静岡清水線の起終点駅で路線の西端に当たります。列車は東方向の新清水に向けて発車します。駅ビルが前回で触れた新静岡セノバで、ホームは最も北側の1階にあります。

駅北(北西)側はやや距離がありますが、静岡県庁や静岡市役所、静岡市民の憩いの場・駿府城公園、そして静岡市を代表する繁華街・呉服町界わいにつながりますが、駅ビルが狭い通りをはさんで隣り合うのは小規模オフィスや飲食店など。同じターミナル駅でも、東京や大阪とは違う、いかにも地方都市らしい光景が広がります。

新静岡駅はJR上野駅地上ホームなどと同じ頭端(とうたん)式で、ホームは2面3線(ホーム2面と線路3線)の構造。短時間ですが昼間の駅で観察したところ、列車は3線ほぼ均等に入線するようです


駅ビル南側はバスターミナル

静岡清水線は新静岡駅西側に、駅の南北をつなぐ踏切があります。前回ブログ、A3000形電車の写真も、この踏切で撮影しました。

私は駅ビル北側を散策後、踏切を渡って「新静岡バスターミナル」からセノバに入りました。

バスターミナルからは市内各所への路線バスのほか、東京方面などへの高速バスが発車します。高速バスのメーンは静岡新宿線で、JR新宿駅新南口上層のバスターミナル「バスタ新宿」が目的地です。新静岡バスターミナルの紹介は回を改めて。

新幹線と在来線・東海道線のJR静岡駅は、新静岡駅(新静岡セノバ)の南方約500m。新静岡~JR静岡の両駅間は一本道で行き来できる……と書きたいところですが、JR静岡駅前には幹線道路の東海道(国道1号線)が通り、静鉄からJRへの乗り換えは、いったん地下にもぐらなければなりません。

新静岡セノバとJR静岡駅の間は人通りも多く、北西側の呉服町界わいとともに、静岡市中心部で最もにぎわうエリアです。

セノバから一区画南側の大型商業ビルには100均ショップや、東京ブランドのディスカウントストアがテナントとして入り、若い人たちの客足が絶えません。


メーンターゲットは20~30歳代の女性



新静岡セノバ一階は鉄道とバスの交通ターミナル。いわゆる鉄道仕様の施設は天井高がたっぷり確保され、広々した印象を与えます。

セノバ5階のテラスに見つけたのが小さな神社。案内などは見当たりませんでしたが、鉄道事業者が輸送の安全を祈念して本社屋上などに建立する「鉄道神社」かもしれません

セノバの運営は静鉄グループの静鉄プロパティマネジメント。セノバの主な顧客層を検索してみたら、「20歳代から30歳代の女性」の回答がヒットしました。

若い女性を意識した入れた店づくり、多くの駅ビルやショッピングセンター(SC)に共通します。昨今の物価高騰で消費動向も変化しつつあるかもしれませんが、流通業界の定説で若い女性は消費意欲旺盛。若い女性向けの店づくりというのは、実は万能型志向の裏返しです。若い女性向けの華やかな館内は、来店客の消費意欲を高めます。

ここて〝途中下車〟。同じ駅ビルでも万能志向型から方針転換したのがJR東日本グループのルミネ(企業名、店名共通です)。JR新宿駅に3店舗を構えるルミネは、歌舞伎町につながる駅口の「ルミネエスト新宿」を10~20歳代のいわゆるZ世代、駅南口上層の名門「ルミネ新宿(ルミネ1、ルミネ2)」を20~30歳代の女性を主な顧客層とします。

さらに、2016年開業と新参の(それでも10年選手ですが)駅新南口「ニュウマン新宿」は40~50歳代の女性と男性と店ごとに照準を分けます。ニュウマンのスペルは「NEWoMan」。男女双方を意識することが分かりますね。


いずれにしてもルミネのような商売ができるのは、同じ新宿駅に3店舗あるから。規模のメリットといえるでしょう


シェア型レストラン誕生


静鉄やプロパティマネジメントが力を入れるのは、常に鮮度あふれる「新静岡セノバ」。「いつ来ても新鮮なセノバ」が目標です。

新しい話題をチェックする中で発見したのが「静岡初『シェア型レストラン』の導入(開店)」。ニュースリリースには「3階フードコートに2026年7月末誕生」とあり、7月半ばの取材時点では未開業でしたが、本ブログを皆さまがご覧のころには既に新しもの好きの静岡市民でにぎわっているかもしれません。

フードコートは愛称名「セノバキッチン」。ハンバーガーショップ、アイスクリームチェーン、ラーメン店などがあります。シェア型レストランは「飲食業の開業お試し」


ニューフェースのシェア型レストラン、静鉄プロパティマネジメントと大手広告代理店・博報堂DYグループの地域子会社・静岡博報堂に加え、シェア型フードホール運営のスタートアップ(ベンチャー)企業・favyファビーの3社が共同企画しました。

群雄割拠の飲食業界、多くのレストラン運営会社やオーナーにとって駅ビルや大型SCへの店は魅力的ですが、実際に店を構えるには一説には数千万円ともいわれる初期費用が重荷になります。

そうしたハードルを下げたのがシェア型レストランで、厨房などの基本設備をディベロッパー(本来は開発者の意で、駅ビルやSCのような不動産業では施設オーナーを表します。業界用語ではやかたと表現される場合もあります)が用意・提供するので、出店初期費用が公称20万円と大幅に抑えられます。

「メニューのグッドアイディアはあるけど、先立つ資金がない」という若いレストランオーナーにとっては朗報でしょう。市中のシェア型レストラン、「夕方オープンの居酒屋の厨房を開店前に安価に借りて,ランチメニューを提供する」といった先行成功例が報告されます。

静岡の新しい食文化が、セノバから生まれることに期待しましょう。

コメント

  1. krwhwpvuyp より:

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