
静鉄静岡清水線の柚木駅後編です。駅周辺の紹介で、前回の静岡県護国神社に続き、静岡県自動車学校(略称・県自)と静岡工科自動車大学校(同・静岡工科)、それに三菱地所グループの大型ショッピングセンター(SC)「MARK IS静岡亅をご案内します。

県自は(学校法人)静岡自動車学園が運営します。所在地は、柚木駅と同じ静岡市葵区宮前町。開校は戦前の1940年、校名は現在と同じ静岡県自動車学校でした。
2026年の静岡自動車学園、県内をカバーする形で静岡市の静岡校(中部エリア)のほか、浜松市の浜松校(西部)、沼津市の沼津校(東部)、松崎町の松崎校(伊豆)の自動車学校4校からドライバーを送り出します。
静岡県のマイカー普及率は0.614台で全国21位

県自の前に、静岡のマイカー事情を少々。自動車検査登録情報協会によると、2021年データで静岡県のマイカー普及率は県民1人当たり0.614台。全国47都道府県で中位の21位です。
中部4県をみれば、岐阜と三重が同数(同率)の0.657台(全国9位です)。世界一の自動車メーカー・トヨタ自動車が本社を置く愛知は0.558台で全国35位です。
半年ほど前に静岡移住を決めたころ、当地の数少ない知人・Y氏にその話をしたら、「静岡はマイカーないと生活できませんよ」と、さんざん脅かされました。
私も「地方はクルマ社会」が潜在意識にすり込まれていましたが、実際に静岡暮らしを始めてみると、「クルマなしでも何とかなる」が実感です(「やればできる」byお笑いコンビ・ティモンディの高岸宏行さん)。
静岡市内は静岡清水線とJR東海道線の鉄道2線、バスも静鉄ジャストラインの路線が網の目状に張りめぐらされ、公共交通オンリーでも何とか生きていけます。
話戻って県自は普通車、二輪車、働く車(大型車など)、二種免許(バス、タクシー)の各コースのほか、ドローンスクールも運営します。昔は「18歳になったら即免許」が常識でしたが、今はクルマ離れの時代。少子化もあって、自動車学校の経営も安泰といえません。県自もいろいろやってます。
静岡の自動車産業を支える人材を育成
県自と敷地を接するのが静岡工科です。経営母体は県自と同じ静岡自動車学園。自動車整備士などクルマのプロを養成する専門学校で、自動車システム工学科、自動車整備科、国際オートメカニック科、ボディエンジニアリング科の4科制です。
静岡工科、英語ではSAT’Sで、フルネームはShizuoka professional college of Automobile Technology Sports, Spirit…。少々長名(?)ながら、高邁な建学精神を表します。
開校以来の卒業生8000余人。スズキ本社(浜松市)のほか、多くの関連メーカーがある静岡にとって、自動車産業は代表的な地場産業の一つ。静岡工科は整備の基礎・基本技術に加え、日々進化するテクノロジーに対応するエンジニア教育に力を入れます。
整備業界は課題山積。人材不足、外国人材の受け入れ、生産性向上、車検証電子化などなど。国もいろんな制度を用意して業界を支援します
SCに見付けたアメリカ発の話題EV
後半は静岡工科から静岡清水線と国道1号線を渡ってマークイズ静岡へ。所在地は駅名と同じ葵区柚木です。

開業は2013年4月。静岡市が進めるエリア再開発(正式名は東静岡地区新都市拠点整備事業)の一環で、2万6000㎡の用地を、土地を所有する製紙機器メーカーの相川鉄工と共同開発しました。
施設は店舗面積3万5200㎡。地上7階建てで、1~3階がショップ、4階から上が駐車場です。
構想時はシネコン(複合映画館)も計画されていたようですが、最終的に断念。三菱地所グループの基幹SC・マークイズはほかに、みなとみらい(横浜市西区)、福岡ももち(福岡市中央区)、葛飾かなまち(東京都葛飾区)があり、静岡は全国第1号です。
マークイズ静岡の主な顧客は、子育て世代のファミリー層。ブログ9の新静岡セノバにも共通しますが、SC業界のファミリー向けはオールラウンダーと同意です。
開業13年目に入りましたが、金曜特典ありの「スーパーフライデー」や近隣の静岡大学生の来店を促す「学割キャンペーン」など、いつも新鮮なショップを演出します。
マークイズ静岡の店内散策で見付けた注目店。1階フロアにアメリカ発のEV(電気自動車)メーカー・Teslaの直営販売店がありました。オープンは今年1月。店内には中型サイズセダン「Model 3」と中型サイズSUV「Model Y」が展示されます。

テスラは世界を代表する起業家のイーロン・マスク氏が参画して2003年に設立(このあたり、諸説あるようですが)。現在はソーラーパネルなども手掛ける総合エネルギー関連メーカーとして世界進出します。
日本への事業展開は2010年から。Tesla Japan(旧社名はTesla Motors Japan)を設立してEV販売を始めました。
販売方法は通販が基本ですが、クルマは高額。実車を見て試乗してもらおうとテスラはマークイズに実店舗を開設しました。販売価格は公称531万3000円~で、クリーンエネルギーEVで国の補助金が受けられます。
店頭でスタッフの方にうかがったところ、オープン以来半年余で数十台の成約があったそうです。
テスラの整備や車検は正規サービスセンターや認定工場が担当するそうですが、失礼をお許しいただいた上で若干の懸念。海外のビジネスモデルで旗印にしながら通用せず、日本進出を断念した国際企業は、自動車業界に限らず数多くあります。
EV界わいについて私は全くの門外漢ですが、ネットニュースによるとテスラの今年6月のEV販売台数は約4000台という驚異の数字。トヨタや日産の競合車を上回る勢いとのことです。
ひょっとしたら、このあたりマークイズ静岡での露出度アップが関係するのかも。静岡工科で自動車工学を学ぶ学生さんも興味シンシンかもしれませんね。
以上、今回は鉄道沿線ブログでは掟破り(?)の〝自動車編〟でした。

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