
静岡清水線の電車で始発の新静岡から3駅目、音羽町駅の2回目です。前回は静岡の歴史を今に伝える清水寺を訪問しましたが、今回は現代にワープ。静岡鉄道(静鉄)の新しいストア「KITE-GO」をご紹介しましょう。

「静鉄駿遠線の歩みをたどる」(藤枝市郷土博物館)
本題の前にブログ25に続いて恐縮ですが、鉄ちゃんライクなニュースを一題……。
鉄道のまち・藤枝の歴史を顕彰する特別企画展「藤枝鉄道博」が2026年8月22日から、静岡県藤枝市の同市郷土博物館・文学館で開幕しました。会期は10月12日までの約2カ月間。
プログラムの一つの「藤枝の鉄道遺産展」では、かつて藤枝市内を走った軽便鉄道・静鉄駿遠線の誕生からフィナーレまでを写真、資料、模型などで振り返ります。
「静鉄駿遠線なんて聞いたことない」という皆さま、それもその通りで開業は戦前の1913~1914年、戦後間もない1948年に大手~新袋井間64.6㎞が全通しましたが、半世紀以上前の1970年までに全廃されました。
本題から外れますので略史にとどめますが、駿遠線は静岡県中部と西部をつないでいました。路線名は駿河と遠州のエリア名から。ブログ22で私が訪れた牧之原市、御前崎市などを経由していました。
静岡清水線とは完全な別路線ながら、戦時統合で1943年には静鉄の一路線に。規格はJR在来線より狭い線路幅764㎜の軽便鉄道で、軽便では比較的後年まで残っていたことから資料や写真も豊富。ファンの多い鉄道です。
今回の企画展では、駿遠線のほか東海道新幹線開業5年前の1959年、藤枝市内を含む国鉄東海道線での高速走行試験で、当時の狭軌線世界最高速(時速163㎞)をマークした特急「こだま」などの記録も。鉄道とまちの歩みをたどります。
企画展では、ほかに「原鉄道模型博物館」(横浜市)のコレクション展示や、講演会「ヒギンズさんが撮った静岡県の鉄道」 (9月27日)も。私も機会があればぜひ会場を訪れてみたいと思います。
KITE-GOに来てね!
鉄道ネタでは禁句の〝脱線〟。ここからようやく本題で、早期回復運転を目指します。

音羽町駅ビルの小型スーパー・KITE-GO音羽町店は2022年10月13日にオープンしました。経営は静鉄ストア。「きてご」は静岡弁で「来てね(来てごらん)」の意……とプレスリリースには書いてありますが、実際に今も使われているかは??
ブログ6で「新静岡駅ビル・セノバのネーミングは幸せの場から」とご報告しましたが、KITE-GOも考え方は同じ。なぜこのネーミングかは知らなくても、家庭で「KITE-GOで買ってきて」の会話が成立するようになれば、静鉄ストアの狙いは十分に達成といえるでしょう。
静鉄ストアのリリースには、「少子高齢化などお客さまの購買行動の変化に応えるため、新しい小型店『KITE-GO』をオープンします」とあります。
コンセプトは、「近くて便利、お求めやすい価格、ニーズに合った品ぞろえ」です。
コンビニvsミニスーパー
最近のストア業界のトレンドがミニスーパー。「○いばすけっと」、「○RIAL GO」(KITE-GOに似た店名ですね)、「○ミニマート」といったお店、皆さまのお近くにあるかもしれません。
流通業界の専門家によると、ミニスーパー躍進の背景にあるのが物価高による節約志向の高まり。
これまで「まとめ買いはスーパー、日常の買い物は〝あいててよかった〟のコンビニ亅だったわけですが、コンビニはスーパーに比べ価格が割高(のように感じるだけかもしれませんが)。
そこで、スーパーとコンビニの真ん中にミニスーパーが参入。スーパーに近い価格戦略をウリにした結果、コンビニ離れが起きているようなんです。
ミニスーパーvsコンビニ。コンビニもやられっぱなしではたまりません。生鮮食品や冷凍食品、弁当などの品ぞろえを拡充。店内調理によるできたて商品の提供や、PB(プライベートブランド)商品の強化で対抗します。

静鉄グループは、KITE-GOを戦略業態に位置付けて多店舗化を加速。音羽町店のほか、静岡市内に6店舗(と思います)を展開します。
KITE-GOのホームページには「物件情報募集中!」の告知も。新規出店のための物件情報を募っています。
猛暑日のルポ、私も音羽町店で飲料水を購入して水分補給したのですが、一点気になったのは営業時間。営業時間は全店10~20時(または21時)で、「朝の通勤通学時にお昼の弁当を買って静鉄電車に乗る」わけにはいきません。
営業時間拡大はおそらく何か〝大人の事情〟で難しいのでしょうが、「もう少し早く店を開けられれば、KITE-GOファンも増えるかも」と思ったりしたのでした(失礼があればお許しください)。
ラストにKITE-GOと直接関係はありませんが、流通業界のトレンドをワンポイント。私が今年1月、横浜市内で開かれたストア業界の総合展示・商談会「SCビジネスフェア2026」で見付けた、流通業界に今後広がりそうな顔認証。東京に本社を置くスタートアップ(ベンチャー)企業・DXYSは個人認証プラットフォーム事業で市中進出します。
1枚のICカードでマンションのオートロックを解錠し、買い物もできる。鉄道やバスにも乗れる。そのICカードに代わるのが顔認証です。利便性はカードと同じですが、生体は究極の個人情報。忘れたり紛失したり盗まれたりの心配はありません。もしも突破されたら……、それはもうSFの世界です。
ディクシーズはストア業界と協業。顔認証ショッピングは一部実験中で、個人認証プラットフォームは特定セールを案内するなどでSCの競争力を高めます。

コメント