ブログ41 【アーカイブ】  ※またまた鉄ちゃんライクで恐縮です 国鉄改革から30年 JRは今!?(2017年2月記)

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タイトルカット 拙宅近くを走る国道1号線静清バイパス。静岡と清水、そして東名間、東阪間をつなぐ人流・物流の大動脈です
 

良くも悪くも話題のタネにされるのが鉄道。本ブログは今年7月、「ノージャンル・フリーハンド」(ブログ1)を旗印に船出したのですが、「乗ったで降りたで静岡清水線」、「国際鉄道模型コンベンション(JAM)」、「藤枝鉄道博」とテーマの多くが鉄ちゃんライクになっています。

中の人は「鉄道ばっかりだと、やがて読まれなくなってしまうのでは」と内心ハラハラ(一応)。しかし、一般的な観光やグルメは多くの先輩ブロガーが取り上げているので、今さらしゃしゃり出てもかなわないとあきらめの境地です。

ということで今週の【アーカイブ】、(本来の意味とは少々異なりますが)〝居候いそうろう三杯目にはそっと出し〟で、9年前のコラムから「国鉄改革30年の振り返り」を……。

30年前の1987年、皆さまは何をしていらっしゃったでしょうか?  

時の総理大臣は中曽根康弘さんで、途中から竹下登さん。ヒットした映画は「マルサの女」で、新語・流行語大賞の新語部門も「マルサ」。自動車界ではホンダの「プレリュード」がデビューしました。

そうそう、プロ野球・巨人の江川卓選手が引退したのもこの年でしたね。

そして同じ年に生まれたのが、新語部門でマルサに続く2位に入った「JR」でした(今やマルサはほとんど死語〈とはいえませんが〉。その点、JRは定着しました)。

国鉄がJRに変わって30年。今回はJRがもたらした功罪を考えてみましょう

借金を切り離し身軽になって再出発

世の中の大半は既に国鉄を知らない世代です。最初に国鉄改革について簡単におさらい。

国鉄、つまり日本国有鉄道は公社でした。公社は簡単にいえば国営企業のようなもので、日本電信電話公社(今のNTT)、日本専売公社(同じくJT)と一緒に「3公社」と呼ばれていました。

国鉄は新幹線をつくるなど経済成長に貢献してきたのですが、1960年代からクルマが普及して経営が急速に悪化。借金(繰越欠損金)は40兆円に迫って経営が立ち行かなくなり、政府は民営化と地域ごとの分割を決断したのです。   

国鉄改革とは、借金の多くを別組織(国鉄清算事業団で1998年に解散しましたが、国が背負った借金は今(2017年時点)も17兆円あります)に切り離し、28万人いた職員を20万人に減らして人件費も節約。身軽になって再出発する作戦でした。

最近のJRといえば観光列車。JR西日本が2017年にデビューさせた寝台列車「トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)」。先頭が昔の漫画の「鉄人28号」のように見えるのは私だけ?

自立経営でいやなものは「ノー」

鉄道は非常に手堅い商売です。数年前の世界経済危機(いわゆるリーマンショック)の際、トヨタ自動車が赤字になって世の中びっくりしましたが、JR東日本、JR東海、JR西日本のJR本州3社は黒字でした。

地方の通勤はクルマかもしれませんが、大都市は鉄道。都市鉄道会社には収入のベースがあるのです。

私が民営化して良かったと思うのは、経営に自主性を持てたことです。

国営だと、どうしても「ここに駅を造ってくれ」とか「列車を停めてくれ」と、さまざまな要求を受け、断り切れない場合もあります。

いわゆる〝政治的圧力〟ですね。純民間企業はいやなものは「ノー」と断れます。

2009年に〝1000円高速〟っていうのがありました。「ETC車は休日の高速1000円で乗り放題」は多くの方の記憶に残っているでしょう。

1000円高速は政権交代末期の自民党が人気取りのために打ち出した政策で、後には何も残らなかったと私は思うのですが、実行できたのは高速道路会社が政府出資の特殊会社だから。

もしも国鉄のままだったら、「全国の鉄道1万円で乗り放題」とかになっていたでしょう(それはそれで良さそうな気もしますが……)。

自立経営で記憶に残るのは、JR東日本が1991年ごろ、首都圏新都市鉄道(東京・秋葉原と茨城県つくばを結ぶ「つくばエクスプレス〈TX〉」です)への参加を、「まだ経営が安定していないから(当時は会社発足5年目)」と断ったのは有名な話です。

一方でJR西日本にはこんな車両も。先日の出張時にパチリ。写真の105系電車は1970年代、常磐線に投入されました。JR30周年、国鉄時代の車両が今も現役です(これは2017年の話で、同形電車は2021年までに廃車されました)

どうなるのかJR北海道

功罪の「罪」では、JR発足後に発生したいくつかの鉄道事故(2007年のJR福知山線列車脱線事故の衝撃は今も忘れられません)、そして最近はJR北海道の経営問題が挙げられるでしょう。

JR北海道は昨年11月、営業路線の半分に当たる10路線13区間を「単独では維持できない」としました。

打開策といわれても、「それが分かれば苦労はない」なのですが、とにかく沿線の人たちが「自分たちにとって鉄道が本当に必要か」を考えることから、話を始めなければならないでしょう。

「あるものは残してくれ」と主張するだけでは通りません。地元に線路を持ってもらってJRは列車運行に専念する経営の上下分離も一つの手かもです。

自動車は有料道路を除き、国(国道)や自治体(都道府県道・市町村道)が整備した道路上を無料で走ってますよね。線路を道路と考えて、管理を自治体に移管するのです。

私の所属する国土交通記者会でも(もちろん2017年の話です)、周囲の記者は「JR30周年」であれこれ企画を練っています。当欄は私の個人的意見ですが、併読いただければ幸いです。

2026年10月追記 ここまでややヘビーゲージ(長渕剛さん1983年のアルバムタイトルから。正確には「ヘビー・ゲージ」)でしたので、ラストはご当地・静岡発の軽めの話題。JR東海は自転車を解体せずに車内へ持ち込めるサイクルトレインを今年10~11月の4日間、静岡県内で運行します。各日、全車普通車指定席の急行扱い。

11月3日の「フクロイサイクルトレイン」(東海道線三島~袋井)は、袋井市で同日開催の「どまん中ふくろい 全国だんごまつり2026」に合わせたイベント列車。

サイクリングコースは袋井駅を起点に、遠州三山えんしゅうさんざん(袋井市にある法多山尊永寺はったさんそんえいじをはじめ名刹めいさつ三寺)や旧東海道の松並木などをめぐります。

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